2024年9月10日(火) 何故今になって騒ぐのでしょうか。
ネットニュースを見ていたら「隈研吾氏が設計の美術館、完成から数年で木材が劣化でボロボロ…改修費用3億円」という見出しが目に留まりました。記事では【国立競技場などの設計を担当したことで知られる隈研吾氏がデザインした、「那珂川町馬頭広重美術館」が開館から24年を迎え、老朽化のため大規模改修を行うことになったが、改修費用の一部をクラウドファンディングでまかなうという。 】と書かれています。さらに、【20年を超えれば、木材が劣化したりして改修が必要になることも仕方がないように思える。だが、地元住民たちからは美術館に対して疑問の声が多く上がる。それは、開館から数年後には木材の劣化が如実に表れていたからだという。 】とあります。
隈氏の設計は昭和記念公園の中に建てられた「オカカフェ」でも見られますが、細い木材を組み合わせ斬新な壁等に見られます。【那賀川町の馬頭広重美術館も、地元産の八溝杉(やみぞすぎ)を細く加工し、屋根や壁に格子状に並べ、斬新なデザインで当初は好評を博していた。】とあります。一級建築士は【使ってはいけない材料を、使ってはいけない場所に使っています。20年を超えたから朽ちてきた、ということではなく、完成から数年の時点でボロボロになっていたのを、ようやく今になって修繕することになったのです】と評価します。
議員をやっていたとき研修会で長岡市に伺いました。会場はアオーレ長岡、市役所、議場、アリーナ、等が混在する複合施設で奇抜な造りに驚きました。この建物も隈研吾氏の設計によるものです。道路沿いに木でできた大きなベンチがあるのですが、既に劣化していました。木材を使った見事な壁も劣化しないだろうか、と心配になりました。
もう一つ、研修会は2,000名を超える議員らが集まるのですがアリーナに簡単な椅子を並べた会場で行われ、2時間も経つとお尻が痛くなりました。また、床が平らなため後ろの席では舞台の上が見にくかったのを記憶しています。 ニュースではオープンから12年経ち、施設の長寿命化に向けた作業を本格化させる。とのことです。公共施設は見栄えより使い勝手、長寿命を目指した方がよろしいのではないでしょうか。福生市が計画している多目的体育館がこのようなものにならないことを祈っています。庁舎も奇抜さはあるが使いにくさ、雨漏り等に悩まされた経緯もありますし。